相続・事業承継コンサルタントの小島淳一です。
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事業承継を検討する上で、「実際にどれくらい前から準備を始めればよいのかわからない」という経営者も多いのではないでしょうか。
事業承継は単なる社長交代ではありません。経営権や株式の承継に加え、取引先との信頼関係や経営ノウハウ、企業文化なども引き継いでいく必要があります。そのため、準備には想像以上に時間がかかるケースがあります。
今回は、事業承継の準備期間について、承継方法ごとの特徴を見ていきます。

親族内承継の場合

親族内承継では、後継者が会社に入社し、実務経験を積みながら経営者として必要な知識や判断力を身につけていくケースが多くあります。そのため他の承継類型と比較して準備期間が長い傾向があります。
特に中小企業では、経営者個人の経験や人脈が会社経営に大きく影響していることも少なくありません。そのため、後継者が経営者として周囲から信頼を得るまでには一定の時間が必要になります。
一方で、十分な準備期間を確保できないまま事業承継が行われるケースもあります。「まだ元気だから大丈夫」と考えていても、事業承継はいつ必要になるか分からないものです。経営者の健康問題や突然の引退などに備えるためにも、早い段階から後継者育成や情報整理を進めておくことが重要です。

出所:「2023年版中小企業白書」(中小企業庁)

社外への引継ぎ(第三者承継・M&A)の場合

第三者承継では、専門家の支援を受けながら買い手候補との交渉を進めるケースがあります。条件が整えば比較的短期間で成立する場合もありますが、実際には以下のような準備が必要です。
・企業価値の整理や財務内容の確認
・取引契約や組織体制の整備
・買い手候補の選定と交渉
・従業員への説明や理解促進

また、社外への引継ぎでは新しい経営者が社内から信頼を得ることが重要な課題となります。そのため、新たな経営体制への理解と協力を得るために、従業員との対話を重ねながら信頼を醸成していくことが欠かせません。

事業承継は「早めの準備」が選択肢を広げる

親族内承継であっても、第三者承継であっても、事業承継には一定の準備期間が必要です。
特に後継者育成や株式対策、相続対策、金融機関への対応など、短期間では対応が難しい場合もあります。
準備を始める時期が早いほど、後継者の選択肢や承継方法の幅は広がります。


事業承継は引退直前に考えるものではなく、会社の未来を守るための長期的な経営課題です。
「まだ先の話」と思える今こそが、実は事業承継準備を始める最適なタイミングかもしれません。
大切なのは、「どのような会社の未来を描くのか」「誰に、どのような形で引き継ぎたいのか」を明確にすることです。専門家のサポートも活用しながら、自社に合った持続可能な承継計画を少しずつ準備していきましょう。

この記事を書いた人

小島 淳一

小島 淳一

1970年、神奈川県海老名市生まれ。新卒で入社した出光興産での現場
叩き上げの経験が原点。福島・千葉エリアのSS支援では、経営者と真正面
から向き合い、集客施策によって売上を3倍に伸ばすなどの成果を残し、
「現場で鍛えられたマーケター」との評価を得る。
2000年にソニー生命へ転じ、MDRT終身会員・営業最高位エグゼクティブ
ライフプランナーを経て独立。FP・ライフワーク株式会社を設立し、
経営者に寄り添う資産設計の伴走支援を展開している。
現在は、資産設計に「家族会議支援®︎」を組み合わせ、“家族と事業の未来を見据える伴走者”として活動。
またオーナー経営者を中心に事業承継の意思決定と関係者間の合意形成に
寄り添い、事業承継顧問契約を多数締結している。モットーは「献身」と「素直」。自分の利益より、まず相手の未来を優先して考えること。
「あなたに逢えてよかった」と言われる存在であることを目指し、
クライアントと共に積み重ねた信頼こそ、人生の最大の財産と感じている。

【趣味】
歌舞伎鑑賞とラグビー観戦。伝統芸能の美意識とフィールドでの戦略性に
共通点を感じ、どちらも“人生の縮図”と捉えて楽しんでいます。
舞台とスタジアムの空気を感じる時間が、感性と視点を磨く源です。

【保有資格】
IFA/AFP/相続診断士/公的保険アドバイザー/戦略MGマネジメント
ゲーム認定講師。資産形成・事業承継・家族会議支援®︎を包括し、
顧問型の相続・経営サポートを提供中。