相続・事業承継コンサルタントの小島淳一です。
あなたの想いを実現するために、
相続と事業承継を両輪で支えます。

「相続」や「終活」という言葉を聞くと、まだ先の話だと感じる方も多いかもしれません。しかし、人生にはいつどのような出来事が起こるか分かりません。突然の出来事が起きたとき、家族が困らないようにするために大切なのが「生前対策」です。適切な対策を行うことで、家族の負担やトラブルを減らすことにつながります。
 

1.生前対策とは?

生前対策とは、元気なうちに財産や家族の状況を整理し、将来の相続に備えて準備をしておくことをいいます。生前対策の目的は主に以下の4つです。

・相続税の負担を軽減する
・相続税を支払うための資金を準備する
・相続人同士のトラブルを防ぐ
・将来の認知症リスクに備える

2.主な生前対策の方法

①財産の整理・把握
預貯金、不動産、株式、保険などの財産を一覧にまとめておくことで、相続時の手続きをスムーズにすることができます。

②遺言書の作成
財産を誰にどのように引き継ぐのかを明確にするための重要な手段です。
遺言書を作成することで、以下のようなことが可能です。

・相続人同士のトラブル防止
・財産分配の意思を明確にする
・相続人以外にも財産を残す

遺言書があることで、相続の手続きをスムーズに進めやすくなりますが、法的に有効な形式で作成していないと無効になることもあるので作成時には注意が必要です。

③生前贈与の活用
生きているうちに家族へ財産を贈与する方法です。計画的に贈与を行うことで、税負担を抑えながら財産を引き継ぐことができます。
生前贈与のメリットとして以下のようなものがあります。

・年間110万円までの贈与は非課税
・相続財産を減らすことで相続税対策になる
・渡す相手を自由に決められる

④生命保険の活用
死亡保険金には一定の非課税枠があり、相続税対策や納税資金の準備として活用できます。

死亡保険金の非課税枠=500万円 × 法定相続人の人数

⑤不動産の活用・整理
不動産の売却や活用を検討することで、相続時のトラブルや税負担を軽減できる場合があります。特に、利用していない土地や空き家がある場合は、あらかじめ売却して現金化しておくと、相続時に財産を分けやすくなります。

⑥エンディングノートの活用
エンディングノートは、自分の希望や家族へのメッセージ、財産や契約の情報などを整理して記録しておくためのノートです。遺言書のような法的効力はありませんが、家族にとって重要な情報を残しておくことができます。

例えば、次のような内容を記しておくと役立ちます。
・銀行口座や保険などの情報
・連絡してほしい友人や親族
・葬儀やお墓についての希望
・家族へのメッセージ

あらかじめ情報をまとめておくことで、万が一の際に家族が手続きを進めやすくなり、精神的な負担を軽減することにもつながります。

3.生前対策のポイント

生前対策を行う際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

・早めに準備を始める
生前対策は、年齢を重ねてから考えるものと思われがちですが、早めに準備を始めることが大切です。時間に余裕があることで、自分に合った対策をじっくり検討できます。

・財産を正確に把握する
まずは自分の財産がどれくらいあるのかを整理することが重要です。資産の内容を把握することで、適切な相続対策を立てやすくなります。

・家族と話し合っておく
相続は家族全体に関わる問題です。事前に考え方を共有しておくことで、相続時のトラブルを防ぎやすくなります。

・専門家に相談する
税金や法律が関係する内容も多いため、税理士や専門家に相談しながら進めることで、より安心して対策を行うことができます。

まとめ

生前対策は、“財産が多い人”だけに必要なものではありません。誰にとっても関係のある大切な準備のひとつです。あらかじめ対策をしておくことで、相続税の負担を抑えられる可能性があるだけでなく、相続手続きをスムーズに進めやすくなります。また、財産の分け方を事前に整理しておくことで、家族間のトラブルを防ぐことにもつながります。

相続は、いつか必ず訪れるものです。将来の安心と家族の負担軽減のためにも、できることから少しずつ生前対策について考えてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

小島 淳一

小島 淳一

1970年、神奈川県海老名市生まれ。新卒で入社した出光興産での現場
叩き上げの経験が原点。福島・千葉エリアのSS支援では、経営者と真正面
から向き合い、集客施策によって売上を3倍に伸ばすなどの成果を残し、
「現場で鍛えられたマーケター」との評価を得る。
2000年にソニー生命へ転じ、MDRT終身会員・営業最高位エグゼクティブ
ライフプランナーを経て独立。FP・ライフワーク株式会社を設立し、
経営者に寄り添う資産設計の伴走支援を展開している。
現在は、資産設計に「家族会議支援®︎」を組み合わせ、“家族と事業の未来を見据える伴走者”として活動。
またオーナー経営者を中心に事業承継の意思決定と関係者間の合意形成に
寄り添い、事業承継顧問契約を多数締結している。モットーは「献身」と「素直」。自分の利益より、まず相手の未来を優先して考えること。
「あなたに逢えてよかった」と言われる存在であることを目指し、
クライアントと共に積み重ねた信頼こそ、人生の最大の財産と感じている。

【趣味】
歌舞伎鑑賞とラグビー観戦。伝統芸能の美意識とフィールドでの戦略性に
共通点を感じ、どちらも“人生の縮図”と捉えて楽しんでいます。
舞台とスタジアムの空気を感じる時間が、感性と視点を磨く源です。

【保有資格】
IFA/AFP/相続診断士/公的保険アドバイザー/戦略MGマネジメント
ゲーム認定講師。資産形成・事業承継・家族会議支援®︎を包括し、
顧問型の相続・経営サポートを提供中。